セーフィー様
Assuredを活用したセキュリティ情報開示を開始

自社サービスのセキュリティ面における安全性をどう示していくべきか、多くのクラウドサービス事業者様でお悩みを抱えています。

この度、Assuredを活用したセキュリティ情報開示を開始いただいたクラウド録画サービス「Safie(セーフィー)」を提供するセーフィー株式会社様に、Assuredの利用開始に至るまでの背景や課題、活用に際しての取り組み、その効果について伺いました。

セーフィー株式会社 川尻様
会社名:セーフィー株式会社

ご担当者様:

カスタマーサービス本部 カスタマーコミュニケーション部 副部長
川尻 光太郎 様

導入工事からサポートまでの技術対応、ミドルバック業務をご管掌

カスタマーサービス本部 カスタマーコミュニケーション部 アカウントテクニカルサポートグループ
宮本 通世 様

アカウントテクニカルサポートGにおけるミドルバック業務全般、仕組み化・DX推進をご担

カスタマーサービス本部 カスタマーサービス推進部 業務設計グループ GL
林 俊幸 様

各種システム導入の要件定義/PLなど、業務改善・DX推進をご担当

クラウド録画サービス「Safie(セーフィー)」とは

Safieはカメラとインターネットをつなぐだけで、いつでもどこでも映像を確認できるクラウド録画サービスシェアNo.1のサービスです。

「映像から未来をつくる」というビジョンのもと、人々の意思決定に映像をお役立ていただける未来を創造し、企業から個人まで誰もが手軽に利用できる映像プラットフォームを目指しています。

「映像データであらゆる産業の”現場”をDXする」というビジネスコンセプトを掲げ、小売り、土木・建設、製造、医療などのあらゆる現場のDXを率先して推進しています。

サマリー

Assuredによるセキュリティ情報開示前の課題

  • 属人化
  • 工数負荷
  • 自社プロダクトのセキュリティ向上

Assuredを通じたセキュリティ情報開示後の効果

  • セキュリティチェック対応の工数が36分の1に
  • データ収集により業界別の傾向などを分析し、プロダクトのセキュリティ向上に反映する体制構築

Assuredを通じたセキュリティ情報開示に際してのポイント

  • 社内周知の徹底
    • Assured利用開始に関する全社案内や理解促進
    • 営業部門向けの説明会・質問会実施
  • 顧客の利用を促す案内
    • 自社セキュリティページの新設、ユーザーフレンドリーな導線設計

映像データの機密性から
セキュリティは最優先事項

まずはじめに、貴社が提供するサービスの概要と、セキュリティ対策の取り組みについてお聞かせいただけますでしょうか。

川尻様:
当社は、「映像から未来をつくる」というビジョンのもと、クラウド録画サービス「Safie」を提供しています。防犯カメラとしての役割だけでなく、映像データを活用した業務効率化や分析ツールとして、様々な業界の企業様にご活用いただいています。
「Safie」提供イメージ

 

一般的なネットワークカメラで懸念される情報漏洩や不正アクセス、データ破損などのリスクに対する徹底した対策で、システム全体を通じて高いレベルでのセキュリティを実現しています。国際規格である「ISO/IEC27001:2013」及び「JISQ 27001:2014」を取得するなど、安全性を示すための認証取得(参照:https://safie.co.jp/security/)も実施しています。

このように、お客様の大切な映像データを預かるうえで、徹底した取り組みを行っています。

お客様においても、防犯システムや自社内の重要な映像データを取り扱うツールとして導入するにあたり、サービス選定時においてはセキュリティに関する事項を特に重視されています。その際は、お客様が独自に作成したセキュリティチェックシートへの回答を求められるケースが多いのが実態です。


Safie クラウドプラットフォームのセキュリティ全体像

担当者2人で最大150時間/月の対応に追われる

そうしたセキュリティチェック対応は、毎月何件程度対応されているのですか?

宮本様:
平均して20〜30件/月程度です。事業成長の加速とともに、お客様からのセキュリティチェック依頼もどんどん増えている状況です。

具体的には、どのようにセキュリティチェック対応をされていたのでしょうか?

宮本様:
現在もAssuredと並行して実施している方法ですが、私が所属するCC(カスタマーコミュニケーション)部が営業担当者から依頼を受け、随時対応しています。
具体的には、社内に設置している「セキュリティチェックシート依頼フォーム」から、営業担当者がお客様からお預かりしたExcelのチェックシートを添付のうえ起票します。依頼を受けてから翌営業日~翌々営業日中に着手し、5営業日後までに回答完了を目指して対応しています。

お客様によって設問の内容や項目数が異なるため、1件あたり3〜5時間かけて回答しています。現在は私を含む2名体制で対応していますが、私がCC部に異動する前は、担当者1名で対応していた時期もありました。

さらに、全体の3割ほどは、チェックシート提出後に、お客様から更にご質問をいただいたり、回答内容のエビデンスとなるURLや資料が欲しいといった追加のご要望をいただいたりするケースもあり、対応が完全に完了するまでに多大な時間と工数が発生している状況でした。

「守り」だけでなく「攻め」の効果にも期待

そのなかで特に課題に感じていた部分はどこでしょうか?

宮本様:
「属人化」「工数負荷」「データの検索性の低さ」の大きく3つの課題がありました。

私は1年前に、セキュリティチェックを依頼する側の営業部門から今の部署に異動してきました。営業部門からは審査部門側の作業の全貌が見えないため、簡単に依頼していましたが、実際に自分で対応してみると、こんなに工数がかかるものかと驚きました。専門用語も多く、まるで難解な国語の読解問題のような内容で(笑)。

元々は情シス担当者が対応していたなか、他の業務で手が回らなくなり、CC部が引き継ぐことになったのですが、担当者の異動や退職の際にナレッジの共有がされておらず、属人化されている状態でした。

また、お客様に提出した回答内容などのデータを一元化して管理できておらず、営業部門、審査部門共に担当者が変わっていたりで、情報を遡るのが難しく、過去のデータを参照したくても探すのに時間がかかってしまうといった状況でした。

川尻様:
足元の現場の課題は宮本の話の通りです。
ただ、課題を感じつつも、今後も事業成長に伴い契約者数に比例するかたちでセキュリティチェック対応の件数も拡大していくことが見込まれるなか、この体制をどうスケールしていくか、判断していくのにも情報がないという状況でした。

例えば、全体で何件のセキュリティチェック対応依頼が来ていて、1件あたりどのくらいの時間や工数がかかっているのか、お客様の業界毎に傾向はあるのかなど、しっかり見極めたいにも関わらず、担当者の頭のなかにしか情報が蓄積されていなかったのです。

そんななか、Assuredを知っていただいた背景や、ご期待いただいたポイントについてお聞かせください。

林様:
私の前職がAssuredのグループ会社であるビズリーチだったこともあり、私が川尻たちにAssuredを紹介したのが最初のきっかけです。私も前職でセキュリティチェック対応に少し関わっていたことがあり、その大変さは理解していたつもりですが、実際に川尻や宮本と話してみると、予想以上に逼迫した事態であることがわかりました。今の体制では限界を迎えており、このままではリードタイムが伸びることで失注リスクにも繋がりかねません。
ただ、属人化が良くないとわかりつつも、そうせざるを得ない状態になってしまっており、抜本的な解決策が必要とされていました。
Assuredは、まさにこの課題を解決できるツールなのでないかと確信し、川尻に紹介したという経緯です。

川尻様:
一番最初にAssuredの話を聞いた印象は、これまでどう改善したらいいかもやもやしていたところが、Assuredで解決できそうだということです。
実際にお話を聞いてみて、「正確性」「スピード感」「データ収集・分析」「リード獲得」の観点で期待できると感じました。

1つ目は、お客様が求めるセキュリティレベルに対して、正確性を持って回答できる点です。セーフィーが提供するサービスは、映像データという特性上、よりセキュアなサービスが求められ、業界によっても重視するセキュリティ観点は様々です。この観点を見誤ってしまうと、セキュリティチェック依頼への回答にずれが生じてしまう可能性もあります。結果的に、お客様が求めるクラウドサービスのセキュリティレベルに到達できていないと判断され、失注に繋がってしまうかもしれません。Assuredを利用することで、セキュリティの専門知識を持つ第三者による高精度なセキュリティ評価情報をお客様に提供でき、Safieのセキュリティを正確に理解いただけることにメリットを感じました。

2つ目は、回答のスピード向上です。先ほどもお伝えしたように、これまで1件回答するのに最大5営業日かかっていたリードタイムを、Assuredを利用することで大幅に短縮できます。他の企業とコンペになった場合、セキュリティチェック依頼に対してより早く回答できた方が選ばれる可能性もあります。こうしたスピード感の競争になった際に、Assuredであれば対応できると感じました。

3つ目は、今後の期待でもありますが、お客様の期待に応えられるプロダクトに改善していくためのニーズを的確に収集し、分析できる点です。クラウドサービスを利用する企業と、私たちのようなクラウドサービス事業者を繋ぐプラットフォームであるAssuredを利用することで、市場と積極的に関わり、お客様のニーズを的確に捉え、プロダクトのさらなるセキュリティ向上に活かしていけると感じました。

最後に、当初の期待を超えていた観点として、Assured経由で新規のリード獲得ができる点です。Assuredのデータベース上にSafieのセキュリティ情報が掲載されることで、クラウドサービス利用企業としてAssuredを利用している企業様からお問い合わせをいただくことも可能になります。

正確性やスピード向上の守りの部分だけでなく、こうした攻めの部分も実現できることに期待しています。

林様:
一般的にセキュリティーツールというと守りのためのイメージが強いですが、川尻が話した攻めの部分にも期待できたというのは、社内に説明するうえでも導入が進めやすかったポイントでしたね。

そのようにご期待いただけて大変光栄です。Assuredの利用に向けてはどのようなことを検討されましたか?

川尻様:
「工数削減の実現可否」と「顧客利用率」です。
はじめに、当社のお客様(クラウドサービス利用企業)がどのくらいAssuredを利用されているのかを検証しました。
まずはAssuredのアカウントを開設し、UIや回答マスタの作成方法を確認していたところ、すぐに1件目のセキュリティ情報開示依頼をいただき、利用されているお客様が一定数いらっしゃると判断し、Assuredの利用を決めました。

営業部門に寄り添った社内連携による
スムーズな導入を実現

導入にあたっては、実際に顧客に対峙する営業部門との調整も必要だったと思いますが、どのように調整を行われましたか?また、その際に反発などはございましたか?

社内調整で実施した施策まとめ

  • 全社朝会での周知
  • 営業部門向けの説明会・質問会実施
  • エンジニア/法務との連携フロー整備
  • デザインチームと連携し、HPの導線設計
川尻様:
Assuredの利用を開始するにあたり、私から全社朝会の場で周知しました。
営業部門とのコミュニケーションは、元々営業組織に所属していた宮本が実際に営業の立場で疑問に思いそうなポイントや、お客様にどう伝えたらいいか?を検討し、丁寧なコミュニケーションをとってくれたおかげで、社内から特に反発などはなかったですね。

宮本様:
Assuredを利用するにあたり、社内連携のための導線設計や、お客様への案内方法や社内申請の手順などをまとめた営業部門向けのマニュアルの作成を行いました。
また、セキュリティチェックシートへの回答にあたっては、エンジニアや法務の協力も必要であるため、その連携フローも整えました。

また、説明会開催後に営業部門からリクエストを受け、質問会も実施しました。
反発というよりも、そもそもAssuredというサービス自体を知らないという状況で、それは社内だけでなくお客様に関しても同様です。そのため、まずはAssuredについて知ってもらうことから始めました。営業部門からは、「お客様にどうAssuredをご案内したらよいか」といった質問があったため、HPの掲載ページや、お客様に閲覧いただいた場合の具体的な導線、遷移先のページの挙動などを画面共有しました。また、お客様にとってのメリット・デメリットも説明しました。私が営業部門に所属していたら必ず気になるポイントだと感じたため、社内だけが便利になるだけではなく、お客様にとっても信用のある評価と工数削減が叶うツールだということを理解してもらい、Assuredのイメージをより鮮明にしてもらえたように思います。

あとは、デザインチームと連携し、SafieのHP上にAssured経由の依頼窓口も新設しました。窓口を設置するにあたっては、セキュリティに関するヘルプページ(https://safie.jp/security/)を新しく立ち上げました。
お客様の認知を高め、Assuredのご利用を促すために、他のクラウドサービス事業者様の事例を参考にしつつ、分かりやすい導線を検討し、合計3箇所に導線をつくりました。

Assured経由の依頼窓口
私自身、営業部門にいた経験を活かし、どうしたら営業部門のメンバーが動きやすいか、また、お客様に対して伝えやすいか、寄り添って対応するよう心がけました。

現時点では、セキュリティチェック対応を一律でAssuredに切り替えたわけではなく、
ヘルプページ上でSafie独自のセキュリティチェックシートも公開していますので、その内容で網羅できていれば公開情報からご判断いただき、更に詳細のセキュリティ情報を取得されたいという場合に、従来の専用フォーマットと合わせてAssured経由の依頼窓口もお客様にご案内しています。

実際に、ヘルプページの閲覧ビュー数も増えていて、集計を取り始めてから過去最高値を更新し続けています。また、個社別のセキュリティチェックシートへの回答依頼も減ってきています。これまで1ヶ月20〜30件対応していたものが、直近では20件未満を推移しており、お客様から弊社への依頼に至るまでに解決できているのかもしれません。

今後は、社内外への啓発活動をより活発にしていくことで、Assured経由の依頼件数の比率を高めていければと考えています。

林様:
営業部門からすると、セキュリティチェック対応は売上に直接インパクトがないけどやらなくてはいけないこと、なので、なるべく時間をかけたくないというのが本心としてあるはずです。Assuredを利用した方が、お客様に対してスピーディーに回答でき、結果的に売上にも影響するものなんだということを分かってもらうことが重要だと思います。

既存の社員はもちろんのこと、弊社では採用に力をいれており、毎月多くの入社者がいるため、セキュリティーチェック対応自体の理解が深くない営業担当もいます。そうしたメンバーでも適切にお客様にご案内できるように、宮本がナレッジをまとめ、質問会で丁寧なコミュニケーションをとったことも、スムーズな導入に繋がったポイントですね。

利用開始までどの程度の期間を要したでしょうか?

川尻様:
初回打ち合わせから1ヶ月以内でAssuredの利用を開始できました。
昨年2022年10月19日に初回打ち合わせを実施してから、翌月の11月2日にはAssured経由の初回依頼を受けたというスピード感です。

営業部門との調整など社内への周知は、利用開始後に同時並行で進めていき、2週間程度で完了することができました。

現在、Assuredをどのようなフローで運用されていますか?

セーフィー様社内における対応フロー図
宮本様:
Assured上でセキュリティ情報開示依頼を受けると、Assuredのシステムからメールで通知が来ます。まず取引先の登録有無を顧客管理システム上で確認し、新規のお客様であれば、営業担当をアサインしたうえで回答、既存のお客様であれば、依頼を確認でき次第すぐに回答ボタンを押し、Assured上ですでに登録されているセキュリティ評価情報をお客様に共有しています。

メールと依頼内容の証跡はそのまま顧客管理システム上で記録し、担当営業にも回答状況がリアルタイムで分かるようにしています。

セキュリティチェック対応時間は1/36に。
お客様の安心安全・スムーズなサービス導入を実現

Assuredを利用することで、どのくらいの工数削減が見込めそうでしょうか?

宮本様:
Assured経由の依頼であれば、取引先の登録状況の確認から営業担当との連携も含めて1件あたり5分程度で対応が完了します。Excel形式のチェックシートにかかる工数を1件3時間として、1/36に削減できる見込みです。
また、先ほどもお伝えしたように、Assuredの利用開始に伴い、セキュリティページを新設したことで、セキュリティに関する情報や窓口が集約され、よりユーザーフレンドリーなUIに改修できました。これにより、お客様側の情報収集の負担も軽減され、間接的な効果も見込まれると思います。

今後のAssured活用方法や期待について教えてください。

川尻様:
Assuredを利用することで、新しい商流ができたと感じています。
目の前のセキュリティチェック対応を捌いて終わり、ではなく、お客様が求めるセキュリティに関するVoC収集や分析を行うことで、プロダクトに反映させていくということをスピード感を持って行っていきたいと考えています。
セキュリティチェックのデータをAssuredのシステム上で可視化していくことで、これらを実現できると確信しています。今後は、Assured利用前に回答したデータも含め全ての回答データを顧客管理システムに移行し、情報を集約していく予定です。

林様:
今後、より多くの企業にAssuredをご利用いただき、セキュリティーチェックのディファクトスタンダードになっていただきたいと期待しています。
当社のお客様にAssuredを利用していただくことで、Assuredも成長し、私たちやお客様にとっても負担が軽減するという、好循環が生まれます。
属人化した状態からなかなか抜け出せない状態でいたセキュリティチェック対応の領域におけるDXを支える役割として、Assuredには期待しています。

宮本様:
川尻の話の通り、お客様からいただいたセキュリティチェック依頼に対して回答して終わり、ではなく業界の傾向把握などの情報収集・分析や受注に繋がる動線の一つにしていきたいと考えています。

最後に、今後Assuredの利用を検討しているクラウドサービス事業者様に向けて、アドバイスやメッセージをぜひお願いします。

宮本様:
先ほどもお伝えしましたが、1/36の工数削減を実現できるというのは、非常に革新的なことだと思います。
これまでは、依頼案件毎にExcelやテキストで何十〜何百問といった項目に回答しなくてはいけなかったところが、Assuredでは回答マスタを作成すれば、1クリックでお客様にセキュリティ情報を共有できます。
私たちクラウドサービス事業者の工数削減だけでなく、クラウドサービスを利用するお客様にとっても、第三者の専門家によるセキュリティ評価情報を迅速に取得できるという点で、スムーズな導入を実現する、三方良しのサービスです。

回答作業に忙殺されず、またそのリソースを他に活用することができるため、導入後の整備や社内周知に十分な時間を確保することができました。

多くの企業で課題を抱えてきたなか、その解決に向けて、今まで後回しにされてきたセキュリティチェック対応にフォーカスしたツールは、馴染みがないお客様がまだ多いかもしれないですが、ぜひこの感動を体験してほしいですし、Safieのお客様にもぜひご利用いただきたいです。

熱いメッセージをありがとうございます!頂いたご期待に応えられるよう、今後もサービス向上に努めて参ります。


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