「便利さ」と「安心安全」を両立したDX推進に向けて、自治体として初のAssured導入

松岡氏：
社会全体のDXが加速する中、自治体においてもデジタル化は必要不可欠です。柏市では、市民の皆様にこれからも「柏市に住んでよかった、住み続けたい」と思っていただくために、「つながる市役所」と「業務改⾰・効率化・価値創造」を将来像に掲げ、DXを推進しています。オンライン申請の拡大に取り組んでいるほか、2023年1月24日からは電子図書サービスの提供を開始、2月には公共施設のキャッシュレス決済サービスの整備完了を目指すなど、市民の皆様にとって住みやすいまちづくりを進めています。
一方で、　デジタル化が進むにつれ、情報漏洩等のご不安を感じる方もいらっしゃるかと思います。柏市では、デジタル施策においては「便利さ」と「安心安全」を両立することが大切であると考えており、そのためのセキュリティ体制を整備することが喫緊の課題でした。

恩田氏：
柏市では、総務省が提示する「地方公共団体における情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」にもとづき情報セキュリティポリシーを改定したうえで、適切なクラウドサービスの利用に取り組んでいます。2022年3月のガイドライン改定では、外部サービス利用のライフサイクル（選定～利用終了）に渡ったセキュリティ要件が示され、従前より精度の高いセキュリティ評価が必要となりました。しかし、自治体の特性として定期的な人事異動があるため、セキュリティ専門人材の育成が難しく、セキュリティ評価が属人化してしまうという課題がありました。また、リスク評価業務に膨大な工数がかかることで、今後さらなるDXを推進するにあたっての足かせとなる可能性がありました。そのため、属人的な判断に頼らないセキュリティリスク評価基準の統一化と、業務の効率化が必要だと感じ、Assuredの導入を決めました。

松岡氏：
まず1つ目に、リスク評価精度の向上です。柏市では、3～5年を目安に定期的な部署異動があるため、セキュリティ専門人材の育成が難しく、評価基準の属人化や知識・経験の継承が課題となっていました。Assuredは、網羅的な調査項目で専門家が評価したセキュリティリスク情報を提供しているため、客観的かつ正確な情報に基づいた判断が可能になります。また、最新のガイドライン・フレームワークにもとづいてセキュリティリスク情報のチェック項目が更新されるため、継続的に精度の高いセキュリティ評価が可能になると考えました。部署異動により担当者が変わっても、安定した精度でクラウドサービスの安全性確認を継続できることが大きなポイントでした。

2つ目に、リスク評価業務の効率化です。リスク評価にかかる工数を削減することにより、更なるDX推進に向けた業務に注力できるようになると考えています。また、昨今のセキュリティリスクや対策のトレンドの移り変わりの速さから、導入後も定期的なリスク評価が必要だと考えました。Assuredを活用することで、導入前・導入後のリスク評価業務が効率化される点にメリットを感じています。実際にこれまでにAssuredで実施した調査では、リスク評価にかかる工数が従来と比較して約8割削減されるなど、業務の効率化が実現しています。

3つ目に、Assuredが目指す世界観に共感できたということも大きなポイントでした。社会全体としてセキュリティ人材不足が課題となる中、リスク評価における非効率性の解消を目指すAssuredの取り組みは、社会的意義の高いものだと考えています。民間企業のみならず自治体においても、市民の皆様にとって便利なサービスを安心安全にご利用いただくためのセキュリティ対策は必要不可欠です。今後他自治体においても安心安全なクラウド活用を促進し、自治体DXをより一層加速するサービスになることを期待しています。